セントロのものづくり

オパス有栖川 テラス&レジデンスの立地

南麻布の高台に広がる約2,000坪の土地をどう生かすか。

有栖川テラス空撮
麻布古地図

風趣あふれる有栖川宮記念公園を間近に眺む南麻布5丁目。都心の便利さと、豊穣な緑をたたえたこの土地には、希有な歴史が秘められていました。街が大きく変貌した明治維新を経て、東京が焼け野原になった関東大震災、そして第二次世界大戦末期の東京大空襲でも被害を受けることなく、江戸時代の屋敷がそのまま現代まで受け継がれていたのです。

この由緒ある屋敷町に奇跡的に残った約2,000坪という広大な土地をどう生かし、後世に伝えていくか。それがオパス有栖川 テラス&レジデンスの出発点であり、すべての判断基準となりました。プロジェクトがスタートした当時、都心に残された閑静な高台、有栖川公園というかけがえのない風景が変わろうとしていました。

いわば街の変革期で、まずここに何をつくるかということについての紆余曲折がありました。当初はオフィスや複合施設の計画が進められました。それが検討を重ねていくうちに、この場所にふさわしいマンションをつくろう、この豊かな環境の中で、真のゆとりを具現化する住空間をつくろうという発想に行き着いたのです。

なぜなら、江戸時代には苗木遠山家の大名屋敷であったことなど、この敷地のルーツを紐解くほどに、人が住まうこと豊かに暮らすことへの適性が明らかになってきたからです。

歴史を受け継いで、緑に包まれた邸宅をつくる。

邸宅絵図

都心で心地よく暮らすために本当に必要なものは何か。マンションだからこそできるゆとりとは何か。「この土地にふさわしい住まい」というテーマについて、建築・住空間・造園、それぞれの分野のプロフェッショナルたちが発想し、意見を交わし、協力し合って、ひとつの世界を創っていく。

それはオーケストラが交響曲を美しく奏でるように、個性と調和が欠かせないコラボレーションでした。まず、この土地の魅力は何なんだろうと考えてみたとき、その答えは都心の便利さよりも、むしろお屋敷町の良さにありました。

もともと麻布・広尾界隈は、ゆたかな緑の中に武家大名のお屋敷があった土地。ところが、その跡地にマンションをつくるとなると、往々にして境界いっぱいまで土地を有効利用して建ててしまう。そんな凡庸で常識的な考えを一度元に戻して、お屋敷町の風格を現代に再生するにはどうしたらいいかを発想。そこがプロジェクトの核になりました。

マンションならではのセキュリティや眺望の良さを生かし「戸建ての住みやすさと集合住宅の落ち着きを併せ持った住まいをつくろう」と、だんだんテーマが絞られていきました。一言でいえば、集合住宅ではなく集合邸宅。マンションというよりも緑に包まれた邸宅をつくるように考える。それが「この土地にふさわしい住まい」のあり方だという結論に達したのです。

都心にいることを忘れさせてくれる庭園空間を求めて。

竹林

庭づくりの視点から見ると、この敷地の特長はすぐ側に有栖川公園があり、豊かな緑があることです。そのイメージを巧くとり込んで、東京の真ん中にいながら虫の音や風のささやきが聴こえて、できれば車の騒音が感じられない空間をつくりたい。そう考えて、アプローチには水音で車の音を消す工夫を施しました。

視覚だけではなく、音や風や香りで身体を包む仕組みをつくったのです。また、庭園全体を五感で感じていただくために、素材にもかなり気をつかっています。たとえば石積みの壁やモニュメントには、豪華に見せるためではなく、石の重さや力強さが伝わる様な大きな石を選定することで、大地のエネルギーを感じていただける景観をつくりだしています。

オパス有栖川 テラス&レジデンスの庭づくりは、お迎えの心として和のしつらえを取り入れたり、素材にこだわるなど、型にはまった日本庭園とは趣を異にした新しい庭園空間を目指しました。建築プランもそうですが、すべてはかたちを自慢するためのものではありません。あくまでも、ここで暮らす方々に愉しんでいただくためのプランニングを基本としています。

このこだわりも、オパス有栖川 テラス&レジデンスのコンセプトの一つです。

和と洋の美意識が融合するエントランスロビー。

ラフ

エントランスを入ると、正面にフォーカルポイントとしての「床(とこ)」が見えます。ここが外の緊張から、内なる安息へと気持ちを切り替える最初のポイントとなります。もともと日本の住まいには、お客様をお迎えする、あるいは帰ってくる人を迎えるために、打ち水をするといった、細やかな配慮がありました。

また玄関を入ると、生け花のしつらえがあります。それも欧米風の豪華なウェルカムフラワーではなくて、一輪の花でお迎えの心を表現する、日本の美学。茶室でいえば花一輪に亭主の気持ちが込められていて、お客さまもその気持ちを汲むことができるような、そんなイメージでエントランスロビーを構成しました。

そしてロビーの横には、落ち着きのある坪庭が見える。この窓は雪見障子を思わせるイメージとしながら、実は外の道路のような現実的な風景を隠す機能をもたせています。それを和の美意識で仕上げています。

一方、エントランスロビーから中庭へと続く廊下には、アートギャラリーのようなイメージを盛り込んでいます。訪れるお客さまに歩きながら左右のしつらえを楽しんでもらえるような、インテリジェンスの高い居住者の方に愛されるような、そんな空間をプランニングしました。

次の世代、次の時代まで、ゆたかな暮らしを継承してほしい。

建物内構成絵図

通常、マンションでは一戸あたりの面積から各居室の広さが割り出されます。これと対極にあるのがオパス有栖川 テラス&レジデンスの住戸プランニングです。たとえば、玄関は人をお迎えする空間だから、ゆったりとしたスペースがほしい。リビング・ダイニングは、パーティを開くことも考えると基本的に40畳ぐらい。

主寝室では、ベッド以外のスペースの広がりを大切にしたい。こうしてひとつひとつの空間に相応しい、気持ちのいいスケールを考えて、それを積み重ねていきながら各住戸の広さが検討されました。住戸ではなく、住まい。つまり「暮らしのスタイルから発想して、自ずと広さが導きだされた」というわけです。

また、心地よさを生むのは、家具のあるスペースではなく、むしろそれ以外の何も置いていないスペースの方です。そんな「景観」のある空間がつくりだす余韻。そういうゆとりのある住まいがひとつの建物に入った集合邸宅、それがオパス有栖川 テラス&レジデンスなのです。

忙しく仕事をされている方も、あるいはリタイヤされた方も、家族や友人との時間を大切にしたくなる。いい住まいは、そんな豊かな人生を広げてくれます。オパス有栖川 テラス&レジデンスの建物や庭は、歳月が経つ程に風情が磨かれ美しくなっていきます。

それと同じように、ここで暮らす方の気持ちも共に豊かになって、それが次の世代にも受け継がれていく。豊かな時間の継承、それこそがオパス有栖川 テラス&レジデンスのコンセプトです。